「敏感な人や内向的な人がラクに生きる人」 イルセ・サン

HSPの本
スポンサーリンク

 

昨年はHSP関連本をできる限り読み漁ったのだけれど、途中で飽きて読まなくなりました。

今年初めてのHSP関連本です。

 

前から気になっていた「鈍感な世界に生きる敏感な人たち」の著者でデンマークの心理療法家のイルセ・サンの本です。

▽ちなみにこの本の感想

 

※HSPにもいろいろな考え方があると思います。

また、この記事は個人的体験に基づいた内容になっています。

 あくまで個人的一意見としてお読みください。

 

スポンサーリンク

内向的? 外向的?

本書は、HSPさんでも特に内向型のHSPさんを対象にして書かれています。

アーロン女史によると、HSPの約7割は内向型で、残りの約3割は外向型(HSS)。

わたしはこのブログで、HSSについてはほぼ触れていません。

 

と言うのも、自分は思いきり内向型だと思っているので、どうしても外向型のHSSさんのことはよくわからないからです。

ここでちょっと内向と外向についての小話を。

 

内向と外向

内向と外向を提唱したのは、スイスの心理学者C・G・ユングです。

 

わたしが初めてこの考えに出会ったのは、大学生のころでした。

当時たまたま河合隼雄先生の「ユング心理学入門」を読んでいて、内向と外向について知りました。

 

これはもうめちゃくちゃ衝撃でした。

 

というのも、当時の自分は社交的(つまりここでは外向的)になれない自分はほとほとダメだと思っていたからです。

当時のわたしは初対面の人は絶対ダメ。人と接することよりも、自分の世界にこもるほうが好き。人と話すのは緊張して仕方がない。(いまはもうちっとマシです)

引っ込み思案で内にこもる性格は、幼少期から大学までずっと続いていました。そしてそういう性格は世の中ではダメなんだとずっと思っていました。

 

しかししかし、先の本で、「それは単に性質の違いであってどっちが良い悪いという問題じゃない」と、内向と外向それぞれの長所を取り上げているのを読んで

あ、これは単に方向性の違いなんだ」と知りました。

 

今でもよく、覚えています。

そこを読んだ後、初めて世界が変わって見えました。

生き生きと、わたしの中でこころが弾んで動きました。ワクワクとして来ました。

生まれて初めて世界から自分を肯定されたように思えました。

 

(まあ、この後そこから自己肯定感を育むのにはさらに長く険しい道のりがあったのですが)

 

なんかどこかで聞いた話です。

そう、これはHSPについて知ったときとほぼ同じ……!

 

▽長沼先生のHSP本を初めて読んだときの感想

 

つまり、内向を知ったのが1回目の衝撃、HSPを知ったのが2回目の衝撃です。

人生が2度、大きく方向転換をした瞬間でした。

 

だから、HSPで内向的な人に焦点を当てた本書は、もうわたしのために書かれたんじゃないかというくらい、読んでいてぴたりとはまりました。

 

その後の内向型さんは、やがて外向も得ていく

コロナ禍で、いや正確にはその前から、超内向型だったわたしにもじわじわと変化が訪れました。

ユングのタイプ論によると、内向や外向、4つのタイプはそれぞれに傾向はあっても明確に分かれているわけではないのです。(ここでは4つのタイプについては省略します)

鏡の表と裏のように、それぞれは劣等機能として存在しています。

 

つまり、外向型の人は内向型を劣等機能に、内向型の人はその逆を有しているのです。

もっと簡単にいうと、外向型の人にも内向型の面が、内向型の人にも外向型の面がちゃんとあるのです。普段目立たないだけで。

 

だから例えば内向型の人が外向型の人をパートナーに選ぶのは、相手に自分の外向型の一面を補ってもらっているところがあるのです。

 

で、わたしもここ数年、自分のなかの劣等機能であった外向的な一面が活性化してきたなあと思うようになりました。

 

例えば、今まで話したことのないタイプの人と知り合いたいと思うようになったり

出かけたことのないところへ行ってみたいと思うようになったり。

外に刺激を求めることを、以前よりも臆さなくなりました。

 

で、コロナ禍で、自粛生活に「出かけたいよう」と思うようになり、人からは「みのりさんは外向型だったの?」と言われて、「え、わたしは内向型だとずっと思っていたけど外向型だったのか!?」とショックを受けたのですが(なにせずっと内向のアイデンティティを持って生きてきたから)

改めて整理すると、わたしはやっぱり内向の人だなと結論づけました。

 

本書のチェック表でもバッチリHSPで内向型でした。

(ちなみにHSPは40点満点中39点、内向度は64点満点中54点でした)

 

基本的に、今までと違う人と知り合いたいと思っても、それはわたしにとっては刺激の多いことでもあって

人と会うと、エネルギーを貰う分消耗もして、しばらく自分の世界にこもる必要があります。

 

こもっている間に、外で得た刺激を自分のなかに落とし込む作業をします。

外に出て初めての場所で新しい刺激をもらったときも同じ。

最終的にそれは自分へ向かって戻っていきます。introversive typeなのです。

 

本書を読んで

わたしは自分の内向的な性格や敏感すぎる性質はダメなところだとずっと思っていました。

世の中はそうでない人たちが認められて、自分のような人間はダメなんだとずっと思っていた。でも変えられない。誰とでも気軽に話せないし、物事を大きく深く受けとめてしまう。考えすぎる。

そりゃあ、変えられないよね。それって持って生まれた性質だもん。

 

敏感でも内向的でもいいのです。自分に合ったやり方で物事に対処すればいいだけの話なのです。
敏感だったり内向的であったりする私たちが、あえて自分らしくいれば、生き生きした人間関係を築けるでしょう。(ラクに生きるヒント3 日々に喜びや意義を見出す P111)

 

本書を読んで、もういい加減こういう自分をちゃんと受け容れてあげていいと、より確かな手応えを得ることができました。

 

そういう意味で、本書はわたしにとって新たな発見を得るというよりは、これまで培ってきたもののおさらいをする体験になりました。

 

結び:HSPについて

もうHSP本を読むのは本書を区切りにしていいなと思いました。

わたしにとってHSPは自分のことをよく知り、自分の性質を肯定するためにとても役に立つ考え方でした。

でも、もうそろそろ、次のステージに行っても良さそうです。

 

HSPについては、曖昧な部分も含めての新しい考え方なので、いろんな人がいろんな考え方を持っています。

どの考え方が正しいか間違っているかもわかりません。

 

わたしは、イルセの本がいちばんぴったり来るなと思ったけど、人によっては違うでしょう。

それでいいと思います。

 

秋頃までに、最近の自分のHSPについての考えをまとめてみようと思います。

ブログの方向性も、見直す時期が来ているかもしれません。

 

関連情報

▽イルセのHSP本

イルセの本は、実際の心理療法のクライエントの声も載っているのが特徴です。

▽ユング心理学入門

随分と経っていますが、とてもわかりやすく入門としては最適です。

こちらは岩波文庫版。(文中で紹介したのは培風館)

▽ついでにタイプ論

ユングの本は難解です……

関連記事

コメント