メトロポリタン美術館展 in 大阪市立美術館

メトロポリタン美術館展が、大阪市立美術館で開催中です。

1月16日まで。前から気になっていたので、行ってきましたよ。よ。

 

概要

ニューヨークにあるメトロポリタン美術館から、建物の改修工事に伴い、ヨーロッパ絵画部門の選りすぐりが一挙65点来日されました。そのうち46点は日本初公開です。

 

ルネサンスから19世紀まで、西洋絵画史500年の軌跡を体験することができます。

歴史による西洋絵画の変遷もたどることができますよ。

誰もが一度は聞いたことがあるような有名な画家の作品も、たくさんあります。

 

メトロポリタン美術館ではヨーロッパ絵画部門は約2500点修造されており、来日された数は決して多くはないのですが、選りすぐりとはまさにその通りです。

 

感想

絵はそこまで詳しくないので素人目線ですが、印象に残った絵や感想を取り上げてみますね。

この展覧会は三部構成です。

Ⅰ 信仰とルネサンス

Ⅱ 絶対主義と啓蒙主義の時代

Ⅲ 革命と人々のための芸術

 

今回感想で紹介している絵の多くは、公式サイトでも確認することができます。

▷▷ メトロポリタン美術館展の公式サイト作品紹介のページ

 

I 信仰とルネサンス

15〜16世紀の名画がずらりと並んでいます。

とにかく宗教画。キリスト教、時々ギリシア神話。

この時代の絵画が何を描くことを主としていたかがよくよくわかります。

また、ルネサンスということで、絵に奥行きが出てきたのも特徴的。

 

エル・グレコの《羊飼いの礼拝》が、印象的でした。

以前、大原美術館でエル・グレコの《受胎告知》を見たことがあります。

 

わたしは、エル・グレコという名前は覚えていなかったんだけれど(なにせ人の名前を覚えるのが大の苦手で……すみません)一目見て誰の絵かわかるくらい個性的な画風だったので絵は覚えていた。

宗教画でここまで個性がムンムン出ているのってめずらしくないですか。よくわかんないけど。

忘れられないです。好きか嫌いかは別にして、圧倒的に惹きつけられる画風です。

 

今回の《羊飼いの礼拝》も、ひときわ異彩を放っていました。

 

Ⅱ 絶対主義と啓蒙主義の時代

17世紀〜18世紀の、絶対主義体制から啓蒙思想に至るまでの作品が展示されています。

この展覧会の顔(アイキャッチの画像にも)にもなっているカラヴァッジョの《音楽家たち》もこの時代の作品。

 

フェルメールの作品《信仰の寓意》は、フェルメールにしてはめずらしく宗教画です。

女性の画家が登場するのも、この時代からです。

 

ひとくちには言えないのだけれど、絶対主義から啓蒙主義に時代が移り変わっていくにしたがって、西洋絵画もどんどんバラエティに富んでいくように思いました。

扱われるテーマ、描かれる人、もの、描かれ方……etc.

これが次の印象派に引き継がれていく土台になるのだろうなあ。

 

Ⅲ 革命と人々のための芸術

最後は19世紀の絵画が並びます。

ヨーロッパに近代化の波が押し寄せた激動の時代、絵画もまた革新が起こっています。

うん、わたしはやっぱりこの時代の絵画が好きです。

 

モネの《睡蓮》は、これまで見たことのない描き方をされている作品で、モネの懐の深さを感じました。

ここ数年、いろんなところでモネの睡蓮は見ていますが、モネはほんとうに多様ですよね。(個人的には大原美術館の睡蓮が好き)

睡蓮はやっぱりモネの代名詞というほど有名だけど、モネは睡蓮以外の作品も多くてそれも面白いです。

 

今回の《睡蓮》は、スケールや描き方のダイナミクスもあって、なんだか吸い込まれるように見入ってしまいました。

優美さとは少し違う次元にある睡蓮を見せていただいた感じで、こころの深いところをえぐられる感覚がしました。

 

ルノワールやセザンヌはやっぱり見ていて気持ちが安定するなあとか。

気持ちはざわざわするけど、ドガの踊り子の絵はいつも惹きつけられるなあとか。

この時代の作品は、出てくる感想もまた多様なのです。わたしにとって。

 

ターナーの《ヴェネツィア、サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂の前廊から望む》が、好きでした。

ターナーはいつもはそんなに惹きつけられないんだけど、この日はとても呼ばれてしまいました。

 

実は、疲れていたのか疲労感か(←同じことだよ)、このあたりを見ているときに死ぬほど眠くて、ぼやーっとしていたので、ぼやーっとした頭でぼやーっと境界の曖昧な(感じのする)絵に惹きつけられたのかもしれません。

「今日の一枚」にする絵を、最後に紹介するコローとこのターナーで最後まで悩みました。

 

今日の一枚:「遠くに塔のある川の風景」カミーユ・コロー

いつも美術館や展覧会に行くと、その日の自分だけの「とっておきの一枚」を選びます。好きとか嫌いとかではなく、どうしようもなく選んでしまった一枚です。別に日には、別の作品になるかもしれません。

今日は、カミーユ・コローの《遠くに塔のある川の風景》1865年の作品です。

 

この絵、決して明るい絵ではないのです。むしろ暗い。めちゃ暗い。

背景の空も曇り空で、なんか陰鬱な雰囲気が漂っているようにも感じられる絵です。

さっき紹介したターナーの作品《ヴェネツィア、サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂の前廊から望む》が光なら、こっちの作品は闇や陰影で彩られている。

しかししかし、陰影で闇が濃くなればなるほど、逆に光は際立ってくるのかなと思いました。

影は、光がなければ存在しないように、光が主に描かれていないけれども、陰影が濃いことによって描かれない光が見えてくるような。(言っていることが意味不明ですみません)

 

ターナーはわたしには眩しすぎたようです。

何度も見比べてかなり悩んだのだけれど、わたしはコローの描いた濃く深い彩りの濃淡に、わたしは落ち着きと安らぎを見出しました。

 

▷▷ メトロポリタン美術館公式サイトで紹介したコローの絵が見れます(※英語)

 

結び

今年は、これまでの人生でいちばん美術館へ足を運んだ一年でした。

1月からはじまるあべのハルカス美術館の美術展も行ってみたいなと思っています。

 

▷▷ 『印象派・光の系譜ーモネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガン』in あべのハルカス美術館

※今回の、メトロポリタン美術館展のチケットで、100円引きになります!

 

関連情報

メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年

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2022年2月9日(水)〜5月30日(月)まで、東京の国立新美術館で開催です。

 

▷▷ 本家メトロポリタン美術館の公式サイト

 

▽ついでに。関連記事をご紹介。(大原美術館の記事です)

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この記事にはエル・グレコについては取り上げていないのですが、大原美術館ではエル・グレコの作品は特別スペースが設けられていました。おすすめですよ。

 

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