道(タオ)ってむずかしい - -老子が教える実践 道の哲学

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老子が教える実践 道の哲学 あるがままに生きる智恵 ウェイン・W・ダイアー

 

 

デレク・ユアンの「真説 孫子」を読んで、孫子兵法には老子の「道徳経」の存在を見過ごすことができないということを知り、また「道(タオ)」の概念についても触れられていました。

しかし、老子も道(タオ)も、”聞いたことがある”レベルなので、なにか簡単な文献を漁ってみようと思って手に取った1冊目が本書です。老子初心者による感想未満の感想です。

 

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道徳経とは

1)道徳経とは、タオテチンと読みます。(まずそこから!)

2)起源は不確かで確かな歴史上の記録は残っていない。

孫子のほうにも記述がありましたが、「孫子兵法が先か? 道徳経が先か?」は学者でも意見が分かれるらしいです。(老子自体は孫子より先の説が有力だけれど、「道徳経」は老子の後のお弟子さん?たちがまとめ直したという説もある)

「真説孫子」ではどっちが先かははっきりしないけれど孫子が老子の考え方に影響を受けたのは確かだろうということが書かれていました。

3)形態

漢字5000字からなる老子の教えをまとめた書です。上篇(道経)と下篇(徳経)に分かれ、あわせて81章から構成されています。

孫子兵法もそうだけれど、古文も古文で、しかも古代中国の思想も考慮されるし、翻訳されることでエッセンスがさらに伝わりづらいことも出てくるだろうとことも考慮しても、解釈は千差万別みたいです。

今回紹介する本でも「私が解釈した『道徳経』、一つ一つの詩から私が得た私なりの生命と自然に対する洞察です」と著者が書いています。

わたしよりずっとずっと『道徳経』について詳しい著者ですらこういう断りをつけるくらいだから、老子初心者のわたしにはますます霧を掴むような感覚です。これは大変だ。(しかも本書は翻訳書だから、さらに誤差も生じる)

また、道(タオ)というのが、ひとことで言い表せないことであるということも大きいと思う。

 

本書の構成

道徳経の翻訳書から詩を選んで、それにちなんだ81のエッセイが書かれています。著者も断りを入れていますが、個人の選択基準で選ばれているので、取り上げられていない詩句もあります。

章ごとにはじめに詩句があり、その後はそれに基づいた著者の考えが記されます。その後「今日の道(タオ)」として、現実的なアドバイスが書かれています。これが81章分続きます。

題名にもあるように、道の哲学的考えを、著者なりにわかりやすく解釈して伝えられた本です。それゆえ、わかりやすく書かれていますが、かえってわかりづらい部分もあります。

わたしは読んでいて内容が入ってこないところもありました。「これで道(タオ)がわかる」と思うのは早計です。しかし、読み進むにつれてこころにとまった箇所も出てきたので、今回はそこを取り上げてみることにしました。

 

印象にとまった3章をピックアップ

41章 人生は見かけによらぬもの

道が自然科学的な考え方と対極を示すものでありながら、尊重される考え方であることについて。一見するとオカルト的にも見えるかもしれませんが、ユングが”共時性”について触れているように、因果論だけで説明できないことは確かにあるのだと思います。

 

『道(タオ)の具体的な形は、どこにも見つからないでしょう。道(タオ)に境界はありません。だから、名前という仕切りで囲おうとした途端、見失ってしまうのです。』(P185)

名前がつかないものを捉えようとするのは大変なことです。だからこつこつと地道に努力を続けなさいと書いています。

 

43章 柔らかな生き方

この世で最も柔らかいものが
この世で最も硬いものに勝る。
形が無ければ、隙間のない場所にも入りこむ。
だから、無為には価値がある。
(P191)

これはちょっとだけなるほどと思いました。

「無為」については、わたしもこれまでいくつかの場所で聞いたことがあったからです。

 

『無為の知恵を活かす、つまり、行わずに為し遂げるためには、頭の中から「やろう」という意思を追い払ってください。必死に努力していたときより、良い成果を上げられるでしょう。
職場では、結果を出そうとカリカリせず、心身ともにリラックスして大らかに構えましょう。すると、自然に顧客が増え、大きなチャンスも向こうからあなたの元へ訪れます。あなたが、道(タオ)の完全無欠な流れに身を任せたからです。』(P192)

「無為」って何も為さないで何かを為すことになる。言葉に表すと簡単だけれどとても難しいことです。レインメーカー(雨乞い師)の話はまさにこれです。

 

44章 足るを知る知恵

『「人生の第一優先事項は、自分の根源とのつながりだ」何を考えるよりも、まず自分の根源に戻るのです。』

『潮時を知らせるベルは自分の責任で鳴らしましょう。
これ以上要求しない、追いかけない、歩かない、働かない、眠らない、遊ばない、買わない、文句を言わない、努力しない……。
潮時を実践すると、人生で重要なものに優先順位をつけられるようになります。』(P196)

 

禅宗に「小欲知足」という言葉があった気がするのですが、それに通じるところがあります。大事なことはみんな繋がっているのですね。

自分の根源ってなんだ? これまた難しいです。

でも、「潮時を知らせるベルを、自分の責任で鳴らす」のはまさにその通り。外からやってくるものではなく、自分のなかでどうするかを自分自身で決めていくことが大切。

 

 

結び:まとめに代えて

本書を読んだから「そうか、道(タオ)ってそういうものなんだ」とわかったわけではなくて、かえって深い森のなかへ足を踏み入れてしまった感覚もあります。

本書だけでも、全部は理解できなくて、やっとこころに引っかかったものから取り上げることが精いっぱいでした。そこから、道(タオ)の端の端の端を少し触れた程度であると思います。

それでも、前に「真説孫子」を読んだときよりはちょっとだけ理解が進んだので、ほんのわずかに進展です。

 

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